
柳川三味線について
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京都に伝わる「柳川流」と柳川三味線
京都での撮影では、京都にしか残っていない貴重な「柳川三味線」を使用しました。
地歌三味線の中で最も古い流派「柳川流」に伝わるこの楽器は、静かな中に深い響きを宿す特別な存在です。
流祖・柳川検校(けんぎょう)は、三味線を生み出した石村検校の弟子といわれ、最初の地歌作品「三味線組歌」を伝えました。以降、大阪や九州で改良が重ねられ、現在は「九州三味線」と「津山撥(つやまばち)」が主流となっていますが、京都では今なお柳川三味線を守り伝える取り組みが続いています。
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伝統と現代をつなぐ響き
現代の演奏は改良型の三味線が中心ですが、「京風手事物」など数々の名曲が生まれたのは、まさに柳川三味線の時代でした。その深い響きは、京都に受け継がれる「静けさと豊かさ」の象徴ともいえます。
TAMIYAは、この日本の伝統や工芸精神に敬意を払いながら、現代の暮らしに「余白」と「静けさ」を届けるブランドです。今回の撮影に柳川三味線を用いたのは、その哲学を音と共に体現するためでもあります。